社会福祉法人三輪会 基本方針

現代のわが国では出生率の低下による少子高齢社会や人口減少が大きな社会問題になっています。特に国の財政等の問題で社会保険料の負担が増大する中、老人福祉の大幅な介護保険の受益者負担の増額・介護保険改正による事業所の大幅な収入減、老人医療の対象年齢繰上げ・自己負担率増の見直し等に加え、消費税10%への増税、近年の物価上昇や大幅なエネルギー価格高騰もあり、急激な負担・制度の変化に順応しにくい高齢者層、又、年金受給生活者には、その影響がことのほか大きい物があります。しかも医療技術の進歩と医薬の開発、及び生活環境の向上等により、わが国が、世界でのトップの長寿国となり得ましたことは、誠に喜ばしいことでありますが、反面、先ほどにも述べたように人口の少子高齢化による少子高齢時代となっております。

こうした中で人口構造(女性の社会参加、晩婚化、非婚化、少子等)、家族構造(核家族、1人暮し、高齢世帯等)、就業構造(サラリーマン化、共稼ぎ等)、地域構造(急速な都市集中、地域格差)を背景に、親に対しての扶養意識の減退、社会問題ともなっている8050問題等を抱え、老後の生活基盤はさらに不安定になり、特に、弱者の立場にある要介護高齢者は不安な生活を余儀なくされています。又、戦後の団塊世代が75歳を迎えようとしています。このことで今後さらに要介護高齢者の増加が見込まれます。高齢者が要介護になっても、住み慣れた地域で安心、安全に、元気に健康で明るく楽しく生活していただくには、誰もがどこでも必要な時に必要なサービスが受けられるように、法人が経営する施設・在宅等のフォーマルサービスの拡充が不可欠であり、また、地域のニーズに沿ったインフォーマルなサービスにも力を注いでいく必要があります。

近年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るいました。我々高齢者福祉に携わる法人職員は、ご利用者様の命に直結するこの感染症を施設に持ち込まないように、まずは『三守』、職員や家族が感染しない、そして施設に持ち込まない予防対策を徹底しなければなりません。そして、たとえ感染があったとしても拡大させないための迅速な初動が重要であり、それに即応できる態勢も整えてきました。経済活動が正常化し社会は活気を取り戻しつつある中ではありますが、この『三守』に今後も留意するとともに、WITHコロナの時代を恐れず、慎重さも持ち合わせた上で、以前の生活に近づけるような創意工夫した運営の継続、そしてコロナ禍により活動を控えていた地域との関わりについても活動を再開し、地域高齢者福祉の中核施設としての役割を果たしていかねばなりません。

総合福社施設として地域の高齢者並びにその家族のニーズに即応できるワンストップ体制づくりを行い、地域高齢者福祉への頁献に尽力するとともに、施設介護サービス並びに在宅介護サービスのクオリティを高める為に鋭意努力して参ります。「信頼と安心」、「感動、感激、感謝」そして「健康で楽しく」を柱に、「明るく、優しく、美しく」、いつでも誰もが必要なサービスや相談がすぐに受けられる地域の高齢者福祉の拠点として、社会福社法人三輪会は職員ワンチームとなって、より一層の施設・在宅サービスの質の向上を図る所存です。

→運営方針(行動宣言)はこちらからご覧下さい。